待遇格差


郵便局における投資信託の販売の勢いが加速しています。2007年2月末現在の口座数は339,006件と1年前に比べて4.3倍、純資産総額は6,639億円で、こちらは7倍以上に増加しています。

これに伴って、郵便局は様々なサービスを拡充しています。例えば、全国での継続的な投資信託セミナーの開催、取り扱いファンドの増加、取り扱い郵便局の増加、コールセンターでの取り扱い開始。今月は、「担保定期郵便貯金」と「投資信託」をセットで30万円ごとに1,000円分のJCBギフトカードまたはVISAギフトカードをもれなくプレゼントするというキャンペーンまで実施しています。

顧客が増えれば儲けも増える。それに応じてサービスも拡充される。これは、当り前のことかもしれませんが、それにしても、かなりの力の入れようです。民間の金融機関が恐れるのも無理はないでしょう。

ところがです。同じ郵便局でも、確定拠出年金となると事情が全く異なります。郵便局は確定拠出年金も取り扱っています。しかも、取り扱いが開始されたのは、一般の投資信託の取り扱いを開始する前のこと。ところが、こちらは、取り扱い局が増えるどころか、縮小されてしまいました。今、確定拠出年金を取り扱っている郵便局はわずか50局。一般の投資信託は1155局です。県庁所在地に住んでいない限り、申込み等はコールセンター(しかも外部委託)に連絡するしかありません。じっくりと相対で説明を聞くなどは不可能です。オンラインで自分の資産管理は可能ですが、資産管理を除くと、オンラインで提供される情報はほとんど更新されません。

一般の投資信託との待遇格差に呆れるばかりです。本当に、継続的に確定拠出年金の顧客をきちんと扱うつもりがあるのか不安さえ覚えるこの頃です。