米国人はどんなファンドを利用している?


昨年米国で公表されたレポートを読んでいると、老後資金の確保を目的に保有されている投資信託の残高は合計で2.6兆ドル、日本円で約282兆円に上るということです。これには、IRAと呼ばれる個人退職勘定、401k、403bなどの老齢年金制度を利用したお金が含まれています。

このお金がどんなタイプの投資信託で保有されているのか見てみました。結果は次の通りです。

国内株式ファンド ・・・58.9%
海外株式ファンド ・・・8.6%
債券ファンド ・・・11.4%
ハイブリッドファンド・・・ 10.6%
マネーマーケットファンド・・・ 10.3%

やはり、株式ファンドを利用して積極的な運用を行っている人が多いことがわかります。過去10年で米国の株価は約5倍程度なっていますから、当然かもしれません。一方で、こういった各種年金制度からの資金の流入が米国の株式市場を支えてきたとも言えます。とはいえ、米国でも、年齢によって投資行動に違いがでていて、若い世代はより多くの割合を株式ファンドに配分しているということです。

日本では確定拠出年金はスタートして数年しか経過していませんが、運用資産の内訳では株式ファンドは半分以下で、預貯金が30%程度ですから、米国ほど積極的な運用が行われてははいないようです。制度が浸透し、株式市場がこのまま穏やかな上昇を続ければ、日本でも若い世代を中心に株式ファンドの人気が上がる可能性はあるのではないでしょうか。