リート(不動産投資信託)騰落率・売買代金・利回りランキング(2021年4月)


2021年4月のリート市場

東京証券取引所が公表した月刊REITリート)レポート(2021年4月版)によると、リート市場全体の動向を示す東証REIT指数(配当なし)は、前月終値から50.72ポイント上昇して2,063.80ポイントで2021年4月の取引を終了しました。

2021年4月末のREIT市場の時価総額合計は前月比2.75%増加し16.8兆円となりました。また、予想年間分配利回り(時価総額加重平均予想年間分配金利回り)は3.49%で前月の3.60%から低下しました。1日平均売買代金(立会内)は、前月比13.72%減少し540億円となりました。2021年4月末現在、61本のリートが東京証券取引所に上場しています。

東証REIT指数の推移

月間騰落率ランキング

2021年4月の月間騰落率が大きかった上位10位銘柄は次の通りです。

順位 ファンド名 月間騰落率
1 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(3298) 15.78%
2 日本ビルファンド投資法人(8951) 10.29%
3 ユナイテッド・アーバン投資法人(8960) 9.96%
4 日本プライムリアルティ投資法人(8955) 7.63%
5 ジャパンエクセレント投資法人(8987) 6.62%
6 スターアジア不動産投資法人(3468) 6.46%
7 タカラレーベン不動産投資法人(3492) 6.32%
8 平和不動産リート投資法人(8966) 5.98%
9 ラサールロジポート投資法人(3466) 5.78%
10 CREロジスティクスファンド投資法人(3487) 5.66%

 

月間騰落率が最も大きかったのはインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人で、騰落率は15.78%でした。同社の投資口価格は、4月2日にスターウッド・キャピタルがインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の全発行済投資口を1口あたり20,000円で取得するという買収計画を公表したことを受けて上昇しました。

インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の価格推移

売買代金ランキング(上位5銘柄)

 

2021年4月のリートの売買代金(立会内)ランキング(上位5銘柄)は次のとおりです。

順位 銘柄コード ファンド名 月間売買代金(百万円) 前月比(1日平均売買代金の前月比)
1 8951 日本ビルファンド投資法人 81,591 -15.0%
2 3298 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 80,868 +331.8%
3 8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 63,488 -15.2%
4 8953 日本都市ファンド投資法人 51,611 -17.6%
5 3281 GLP投資法人 48,650 -13.1%

(データ出所:東京証券取引所)**前月比は、1日平均売買代金の前月比 )

月間の売買代金が最も大きかったのは「日本ビルファンド投資法人」で、売買代金は約816億円でした。日本ビルファンド投資法人は、三井不動産をスポンサーとするオフィス特化型の不動産投資信託です。

また、買収提案を受けたインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の売買代金は前月比331.8%増加し、約809億円となりました。

 

利回りランキング

2021年4月末現在の分配金利回り(予想分配金利回り)上位10位ファンドは次の通りでした。

順位 投資法人(銘柄コード) 予想分配金利回り
1 スターアジア不動産投資法人(3468) 5.75%
2 マリモ地方創生リート投資法人(3470) 5.45%
3 トーセイ・リート投資法人(3451) 5.42%
4 タカラレーベン不動産投資法人(3492) 5.34%
4 エスコンジャパンリート投資法人(2971) 5.34%
6 日本リート投資法人(3296) 5.02%
7 ケネディクス商業リート投資法人(3453) 5.00%
8 投資法人みらい(3476) 4.97%
9 ザイマックス・リート投資法人(3488) 4.88%
10 森トラスト総合リート投資法人 4.85%

(データ出所:東京証券取引所 月間リートレポート4月版)

 

2021年4月のREIT市場での主な出来事

日本銀行によるJ-REITの買入れは実施されませんでした。

ケネディクス商業リート投資法人(3453)とラサールロジポート投資法人(3466)が公募増資を発表しました。

スターウッド・キャピタルがインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の買収計画を公表しました。

また、次の15投資法人が2021年4月に2月期決算を発表しました。投資法人名をクリックすると、分配金支払い履歴等をご覧頂けます。